Daisy Bellの憂鬱

日々の出来事の記録(秋は高専ロボコン)

高専ロボコン2022 関東甲信越地区大会 ネット観戦メモ

※本記事は当サイト管理人が過去に別サイトで掲載していたものを転載・一部修正したものです。(元サイトは閉鎖予定)

photo by Philip Myrtorp(https://unsplash.com/ja/@philipmyr)

2022年10月16日(日)に栃木県立県南体育館で行われた、高専ロボコン関東甲信越地区大会の観戦メモです。

高専ロボコンとは、全国高等専門学校連合会とNHKが主催する「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」のことです。 

official-robocon.com

この記事はただの高専ロボコン好き文系出身女が、備忘録代わりに対戦結果と自分なりの考察をメモしたものです。そのため、ロボットに関する専門知識はありません。
また結果もベタ書き状態なので、見づらい・わかりにくい点はご容赦を。

さて、地区大会も第3週目。今回は全部で20チームが参加する関東甲信越地区大会です。
「ロボットが紙飛行機を飛ばす」と一口にいっても、射出機構や装填機構はどうするか、戦略は大量得点を狙いかVゴール狙いか、耐久性と重さ制限のバランス…などなど、何を重視するかはチームによって全く違ってきます。
関東甲信越地区は参加チームが多いので、一度にたくさんの戦略やこだわりが見られる大会になりそうですね!
注目は昨年の「超絶技巧」でロボコン大賞、2020年の「はぴ☆ロボ自慢」でも超優秀賞に輝いた小山工業高等専門学校でしょうか。小山高専はいつも人間や自然界にあるものの動きを落とし込んだロボットを作っている印象があり、個人的にちょっと応援しています。笑(2017年のメンダコがめちゃかわいくて…)

2022年の大会のテーマ

ラクル☆フライ 〜空へ舞い上がれ!〜

本記事はYoutubeでの関東甲信越地区大会LIVE配信、及びアーカイブの観覧により作成しています。

youtu.be

競技ルール

ロボットが紙飛行機を飛ばして5箇所の円形スポット、2箇所の滑走路、2箇所の筒状ベースに着地させる競技です。(競技時間2分30秒、1試合で赤・青に分かれての対戦形式)
紙飛行機が着地した場所によって得点が異なり、より高得点を獲得したチームが勝利します。
またすべての円形スポット、滑走路、筒状ベースに1機以上紙飛行機を着地させることに成功した瞬間にVゴール達成となり残り時間に関係なく勝利となります。
(上のリンクの動画 47:45〜 から、実際のフィールドを使ってのルール説明あり)
紙飛行機の数に制限はないので、数撃ちゃ当たるの大量に飛ばすスタイルか、狙ったところに着地させる精度を高めていくか、はたまた相手のチームが乗せた紙飛行機を自分のチームの紙飛行機で落とし妨害するか…?などなど、各チームの戦略とそれを実現する技術のせめぎあいも見ものです。

ルール詳細については、公式サイトで配布された以下のリンクのpdfからご確認ください。

ルールブック

FAQ

関東甲信越地区大会出場校

全10高専・キャンパスからA、Bの2チームが出場。合計20チームで争います。
全国大会出場枠は4つです。(優勝、推薦3)
なお本大会の解説は、小山高専OBの和田義久さんです。

予選ラウンド 対戦結果・メモ

関東甲信越地区大会の予選ラウンドはA〜Eの5グループに分けて行われました。
各チームは予選ラウンドで2試合を戦い、勝敗数や得点数などで決勝トーナメントに進出する5チームが決定します。

下記記述内容は
・★マーク付チームが勝利
・「(チーム名):...」→ アナウンサーが説明する、事前の取材によって判明しているロボットの特徴。試合を見てわかった特徴。
・「メモ>...」→ 私が見て感じた感想、考察(妄想とも)
・「実況・解説>...」→実況・解説のやりとりの要約。
としておりますが、予選第3試合あたりから細かく分けようがない感じになってきて全部ベタ書きになったりします。そのへんはご了承ください。

 第1試合

A:★群馬B vs 産技品川B 1−0
群馬:一発一発を丁寧に打ち出すことがコンセプト。手前の3つのスポットを確実にゲットすることを狙う。スタートすると内部に収まった射出機構がせり上がって3つの紙飛行機が飛び立つ。
産技品川:紙飛行機ひとつひとつを丁寧に飛ばすコンセプト。手で投げるようなスナップで得点を狙う。
実況・解説(試合後)>
群馬は紙飛行機を叩いて飛ばすというユニークな機構。
2チームとも非常に紙飛行機を丁寧に扱っていて、飛ばすこと自体はしっかり機能していた。
産技品川は昨日の練習ではセッティングに苦労していたが、調整し改善してきた。

B:木更津B vs ★東京A 0−0(審査員判定 0−3)
木更津:下段の射出機構ではすでに折ってある紙飛行機も飛ばすが、上段はロボットの内部で紙を折って紙飛行機を飛ばすこともできる。
メモ>上段の紙を折る装置が紙詰まりでうまく折れず…下段からの射出で得点を狙う。
東京:最初の一撃でVゴールを目指している。9つの射出機構を備えており、中でも注目はくるくると回転しながら連続で発射する円形の射出機構。
実況・解説>大量の射出機構で一気にVゴールを目指す東京と、技術的に難しい課題にチャレンジした木更津、考え方が全然違うコンセプト。

C:★小山B vs 長野A 6−1
小山:紙飛行機の性能にこだわった。テストを何度も繰り返し、まっすぐ飛ぶ紙飛行機を今日は揃えてきた。ふんわりと発射する装置と組み合わせ、得点の高い筒に着地させ高得点を狙う。
メモ>横向きの筒に入れた!安定して同じ軌道に連続で飛ばせてる。
長野:ロボット上部にある射出機構はまるで遊園地のよう。LEDに彩られた6つのアームが回転し、先端につけた紙飛行機を飛ばす。
メモ>上部の射出機構はサイドスローで紙飛行機を飛ばす。同じ方向に飛ばせるのすごい!
実況・解説>紙飛行機は電磁石で掴んで離すという、(回転時に)落ちにくい工夫をしている。
実況・解説(試合後)>
両チームともちゃんと得点を取り、目指していた姿を実現できたのでは。
小山は、試合中一度も詰まらずに紙飛行機を飛ばし続けるのは非常に難しいことだったと思う。紙飛行機も(装飾の覆われていて見えないが)、立体駐車場のようにメカニカルに収納されていて面白い。
長野のロボットは、(高専ロボコンのコンセプトである)勝ち負けだけでなくアイデアをどうやって魅せるか、それを体現しているロボットだった。

D:産技荒川B vs ★長岡B 0−0(審査員判定 0−3)
産技荒川:注目は飛行機の描く軌跡。横に飛ばして大きくカーブを描くようにして得点を狙う。航空科の専門知識をフル活用。紙飛行機にも細かな工夫を凝らして、遠くの滑走路と筒を狙う。
メモ>奥を狙うときは射出機構を高く伸ばし、高い位置から飛ばす。
実況・解説>2つの射出機構があるが今回は1つの機構で挑む。
長岡:左右二段の射出機構。下の方は手前の円形スポット狙い。素早く動ける足回りを生かしてベストポジションに到達する。射出機構は投げるように飛行機を飛ばして、ぶれない軌道で手前を狙う。
実況・解説>左側の射出機構は投げるように飛ばす。右側はローラーで奥まで飛ばせる。
実況・解説(試合後)>
長岡は昨日のテストランでは、学校と会場の湿度が違うということで装填機構の調整に苦戦していたようだがしっかり合わせてきた。
荒川は前日の計量で本来やりたかったことができないことが判明。本来ならばローラー式の射出機構でスクリューのように回転をかけた紙飛行機の飛ばし方をする戦略もあった。

E:★サレジオA vs 木更津A 0−0(審査員判定 3−0)
サレジオ:注目はデザイン。鮮やかなカニが飛行機を飛ばす。LEDに彩られた美しい射出機構から繰り出される紙飛行機に注目してほしい。
実況・解説>2種類の射出機構が合計3つある。紙飛行機は真ん中と左右で3機搭載。
木更津:2種類の射出機構を使い分ける。上はゴムを弾く力で遠くの滑走路や筒を狙う。下は回転するローラーで連続発射して手前のスポットを狙い、さらに紙飛行機の最後の仕上げはロボットが行う。
実況・解説>紙飛行機の折りの最後はロボットが行う。非常に難しいが魅せるというところでチャレンジしてきた。(が、なかなかうまくスタートゾーンから出発できず…)
実況・解説(試合後)>
今大会は重量など色々な要因があり、なかなか見た目の部分にまでこだわりを持って作れるチームが少ない印象があったが、サレジオはその中でもかわいらしいデザインでコンセプトを持って作ってきてくれたのは嬉しい。
木更津はロボットとコントローラーとの通信の部分に苦戦しているように見えたので、次の試合に期待。
実際の大会だと携帯電話などで通信への影響が出るとはよく言われている。(コロナもあって)実際のフィールドでの試合を経験したことがない子もたくさんいると思うので、試合の臨場感の中で学んでいってもらえれば。

第2試合

A:★長岡A vs 小山A 1−1(審査員判定 3−0)
長岡:モチーフは2階建て新幹線Maxとき。特徴は紙飛行機を自動で折る仕組みを内蔵していること。嵩張らずたくさん積むことができるので再装填のために発射を中断することがない。発射態勢を取ると胴体に隠れている機構が上に出てくる。
メモ>ヘルメットにトキのぬいぐるみついてるのかわいい。上段のローラーによる紙飛行機の射出はうまく動いて滑走路に乗せることができたが、自動で折る部分はうまくいかなかった?
小山:注目は中央部にある白い円筒形の射出機構。バネの力を利用して紙飛行機を押し出して発射する。1試合で150機を飛ばせる。
実況・解説>一度に大量の紙飛行機を押し出して、手前のスポットを確実に狙う戦略。
実況・解説(試合後)>
長岡は滑走路にも2機めを乗せていたが、あとから飛ばした紙飛行機で自分で落としてしまっていた。競技性が出た試合だった。紙飛行機を折る部分は見せたいところだったと思うが、勝ち進まないといけない側面もあるので、後半はローラーで試合を進めていくといううまい戦略だった。

B:産技荒川A vs ★サレジオB 0−0(審査員判定 1−2)
産技荒川:こだわっているのは紙飛行機。翼の調整に努力を重ねた。近くを狙うときにはロボットの前面に備えた射出機構から急降下するような軌跡で飛ばし、遠くを狙うときには射出機構が高くせり上がる。
メモ>順調にスポット付近に飛ばせてるけど、少し手前すぎる場所に落ちててなかなか得点できず…。
サレジオ:飛ばす飛行機がいわゆるイカ飛行機。ロボットの装飾もイカがフライにされているようなデザイン。人が紙飛行機を飛ばすようにスナップを効かせて飛ばす。
メモ>一回に飛ばせるのは1機のみ。
実況・解説>アームの根本はローラーで回しており、ブレーキの反動で飛ばす。
実況・解説(試合後)>
産技荒川は学校での射出はほぼ100%の精度が出ていたそうだが、現地入りしてから紙飛行機を掴む強さの調整を詰めていた。あと微調整もう少しといったところで惜しかった。
ロボットを現地に移動させるときの振動でロボットに影響が出てくることもあり、ロボットをどうやって運ぶか(どれくらいバラバラにして運ぶのか、もしくはロボットの形そのままで持ってくるのか)、紙飛行機の収納自体にこだわっているチームもあった。

C:茨城B vs ★群馬A 1−6
茨城:ロボットの外見は、茨城県の特産品レンコンを入れるコンテナ。見どころは高速連写で紙飛行機を打ち出すところ。紙飛行機にも微妙な調整が加えてあり、多くのスポット狙っていく作戦。
実況・解説>1回で100機ほど紙飛行機を搭載できる。
群馬:スタートしてから見せる動きが注目ポイント。発射装置を左右に高く掲げる。紙飛行機の飛び方もきれいな軌跡を描いて飛行する。
メモ>群馬も連射!左右5つの射出機構で高いところから遠くの滑走路を狙う。
実況・解説(試合後)>
群馬は発射機構が左右で5つあるが、複数の操縦者で調整して紙飛行機を飛ばせる。
茨城はうまく出ないときもあったが、紙飛行機の弾道が美しい連射だった。観客を魅了する飛行機の飛ばし方だと思う。

D:★東京B vs 長野B 9−0
東京:見どころは連続発射。大会に向けて1,400の紙飛行機を用意。1秒に5発打つことも可能で、Vゴールを狙っていく。3人がかりで操作する。
メモ>試合開始すぐに連射開始!スポット3箇所、滑走路、ベースAといろんなポイントで得点。
長野:美しい鶴。鶴から鶴を飛ばしたいという願いを形にしたロボット。紙飛行機も鶴のはばたきをイメージした。徹底的に美しさにこだわった。黒い台は信州産の漆を塗っている。
メモ>こだわっただけあって造形がめっちゃきれい!得点はできなかったけど、装填された鶴は無事全部飛ばせた。
実況・解説(試合後)>
東京は2つの射出機構に100機ずつ搭載できる。非常に戦略的に動いていて、Vゴールを狙えるところまで見える試合だった。599機(高尾山の標高に合わせた)飛ばすのが目標。
操縦システムにも工夫があり、スマホのアプリケーションを自作しアシスト機能も充実している。
長野はアイデア精神、一芸に秀でたロボットで、「これが見せたい!」という強い思いを持ってロボット作りに取り組んでいたチーム。より美しく見せるために透明なワイヤーを使うなど、徹底的にこだわっていた。

E:茨城A vs ★産技品川A 0−3
茨城:モチーフはひばり。射出機構は7つ。見どころは翼を広げること。メインの射出機構がにょきにょきと上昇してくるところも見もの。Vゴールを目指す。
メモ>移動はできるけど、射出までできず…。
産技品川:海の生き物の装飾。注目は高速の射出。最大で10秒100個の紙飛行機を射出できる。
メモ>上下段の射出機構で手前のスポット狙い!
実況・解説>落ち着いた操縦。手前すぎたらロボットの位置を調整するなど、柔軟な対応。
実況・解説(試合後)>
産技品川は大量連射が特徴のチームだった。ロボットの位置も重要だが、それプラス紙飛行機が詰まらないというのも重要。これだけの数の紙飛行機をロボットに乗せると詰まりやすくなったり難しい部分があるが、非常にスムーズだった。

第3試合

A:産技品川B vs ★小山A 0−2
紙飛行機を1機ずつ投げるような動きで飛ばす産技品川と、1回で24機飛ばす大量射出でスポットを狙う小山の対決。
メモ>産技品川、今回は射出がうまくいかず…。
実況・解説>小山は回数を稼いで得点を取りに行く戦略。重い機構をハンドルしてるので重さの重心が上がってしまい操縦が難しい。発射装置はバネで引っ張って飛ばしているので、どのくらい引っ張るかで手前か奥か、狙いを選択できる

B:★木更津B vs 産技荒川A 0−0(審査員判定 3−0)
ロボットの内部で紙飛行機を折って飛ばすロボットの木更津と、紙飛行機を打ち上げて急降下させるようにしてスポットを狙う産技荒川の対決。
メモ>木更津の紙飛行機を折る機構は今回もうまく動作せず…。産技荒川はかなりスポットに近いところにまで落とせているものの、うまく乗せられず。

C:★長野A vs 茨城B 3−0
遊園地の遊具がモチーフ、サイドスローで投げる長野と、レンコンモチーフの連射ロボットの茨城の対決。
メモ>装飾にこだわってるチーム対決!長野は1試合目とエリアが変わったが、手前スポットに開始1分もかからずに2点得点。遠くの滑走路でも得点(回転数の違いで投げ分け?)。茨城は若干連射がうまくいかず…。

D:産技荒川B vs ★長野B 0−0(審査員判定 0−3)
大きなカーブを描く軌道の紙飛行機を飛ばす産技荒川と、とにかく鶴のデザイン・動きに細部までこだわった長野の対決。
メモ>産技荒川は今回は戦略を変えてまずは高い位置からの手前のスポット狙い。鶴のデザインの長野は、今回もすべての紙飛行機を飛ばした!(得点にはならんけどそれだけでなんか感動)

E:木更津A vs ★茨城A 0−0(審査員判定0−3)
上段下段、2種類の違うタイプの射出機構を使い分けて試合に挑む木更津と、ひばりモチーフで7つの射出機構を持つロボットの茨城の対決。
メモ>木更津は半自動で中で紙飛行機を折ることができ、ローラーは動いていたが飛ばせず…。
実況・解説>茨城はロボットにカメラがついていて、ロボットの目線で狙いを定めることができる。

第4試合

A:★群馬B vs 長岡A 1−0
一発一発を丁寧に打ち出すことがコンセプトの群馬と、紙飛行機を内部の機構で自動で折って飛ばすことができる(今はなき2階建て新幹線Maxときがモチーフの)長岡の対決。
メモ>群馬はスタートと同時に真ん中のスポット前まで移動し、15秒ほどで得点。長岡はロボット内部で1枚の紙から折って飛ばすところまで成功!その後長岡は連射を何度か続けるも得点ならず…。

B:★東京A vs サレジオB 3−0
9つの射出機構で一発Vゴールを狙う東京と、人が飛行機を飛ばすような動きで1機ずつ丁寧に飛ばすサレジオの対決。
メモ>東京、ベースAに得点!Vゴール狙いの一斉射出とは別に、各射出機構から連射もできるっぽい?いろんな戦略が取れそうなつくり。サレジオのロボットは投擲態勢の途中で紙飛行機が落ちちゃう…。

C:小山B vs ★群馬A 3−3(乗せた場所の数 1−2)
ワンちゃんのかわいい装飾と飛ばす紙飛行機の性能にもこだわった小山と、左右5つの射出機構から大量連射の群馬の対決。
メモ>小山は3点のベースA狙い、群馬は滑走路で得点を重ねる作戦。
2分30秒終了時点で3−3の同点だったが、小山はベースAの1箇所で3点、群馬はスポットと滑走路に乗せて3点。同点の場合より多くの場所に乗せたチームが勝利のため、群馬の勝利。

D:長岡B vs ★東京B 0−1
左右二段に(左:投げるように、右:射出角度が変更可能なローラー式で飛ばす)長岡と、軌道がきれいな連続射出で大量得点を狙う東京の対決。
メモ>東京は2つの機構を別々の操縦者でコントロール。ゆっくりとした速度で手前を狙うのと速いスピードで遠くを狙うの同時にできる。長岡は途中からうまく前に飛ばせなくなってしまった…。

E:サレジオA vs ★産技品川A 0−3
カニロボットが1機ずつ丁寧に得点を狙うサレジオと、タコがスミを吐くように紙飛行機を連続射出する産技品川の対決。
メモ>カニ対タコ対決!カニサレジオは機動性も高く、紙飛行機もスポットの近くにまで飛ばせていたが惜しくも得点ならず。タコの産技品川は、安定した連続射出で手前のスポット3箇所全て得点。

決勝トーナメント

準々決勝

東京A vs ★群馬B 2−2(乗せた場所の数 1−2)
全9箇所に向け同時射出で最速Vゴール狙う東京と、1機1機丁寧に叩くように飛ばす群馬の対決。
東京はスタート開始後自動で移動する。群馬は長距離かつ正確な射出で確実に得点につなげる。
メモ>群馬は初動でテイクオフゾーンの真ん中を取った!けど、ロボットに搭載できる飛行機数が少ないので、戻るのにちょっと時間かかりそう(けど素早い)。先に得点したのは東京!
試合終了時に2−2で同点だったが、東京が1つの滑走路で2点、群馬はスポット2箇所で2点だったため、群馬の勝利。ほんの少しの戦略の差で勝敗が分かれた試合!
実況・解説>東京は見た目が美しいロボットだった。見た目のこだわりはどれだけ丁寧に作っているかに直結してくる。

準決勝

第1試合 産技品川A vs ★群馬A 0−8
タコの連続射出の産技品川と、左右5つの機構から連続射出の群馬。連続射出対決!
メモ>産技品川はスタートするも射出がうまくいってない様子。群馬は滑走路に乗る軌道を見つけてから一気に得点を重ねた!
実況・解説(試合後)>準決勝、決勝と勝ち進んでいくとどんどんロボットを駆使していくことになる。いかに壊れずに正確に動くように作ってあるかもポイントになってくる。

第2試合 ★東京B vs 群馬B 3−0
左右2つの機構から大量射出の東京と、ひたすら丁寧な射出と細やかな戦略で勝利を重ねた群馬の対決。
メモ>準々決勝と同様テイクオフゾーンの中央に移動し得点を狙う群馬。東京は自陣側のサイドからほとんど動かず。同じ場所からすべての場所を狙う作戦?ベースAに乗せて得点!

エキシビション

長岡A
MaxときモチーフのFaxとき!自動折り機の機構を再び。2D,3Dのプリンターを研究して応用した。上の連射できる機構は、ラックとギアで紙飛行機の装填部分を昇降させ、紙を上部にあるローラー部分に下から押し付けて射出する。
自動折り機の折りと射出も成功!

木更津B
木更津も自動で紙飛行機を折れる機構を搭載。ベルトコンベアで紙を送りながら折る。タイヤで運んで三角部分を折ったあと、上下に動く機構で折り目をつける。ローラー5個くらい使ってる複雑な作り。

産技荒川B
弾丸のように出ていく射出機構。飛ぶとき紙飛行機がくるくる回っているが、これはロボット側ではなく紙飛行機に工夫をして回転を作っている。まっすぐ飛ぶ!
残念ながらルール上の問題でこの機構は試合では使えなかった…。

長野B
鶴から鶴を飛ばしたいの思いで作ったロボット。何度見てもきれいな造形!
外からは機構が見えないようにこだわった。
真ん中の箱から出てくる鶴はふわふわと舞うように飛ぶ。

勝戦

東京B vs ★群馬A 0−5
左右2つの機構から599(高尾山標高)機飛ばす東京と、左右5つの機構から両腕を掲げるように連射する群馬、パワー系の対決!
メモ>東京が先に射出開始。でも両方とも15秒以内に連射スタート。
東京は射出に最初若干のトラブル。東京は初めて相手側に近いスポット前まで移動して、奥の滑走路に乗った群馬の紙飛行機を落としつつ得点する作戦?射出も試合中に復活。
その間に群馬は東京チーム側のスポット前に移動し、滑走路で得点を追加!

結果

全国大会出場チーム

  • 〈優勝〉群馬高専Aチーム「SDGs」(エスディジーズ)
  • 〈推薦〉東京高専Bチーム「∞ ∞ ∞」(トリニティ)
  • 〈推薦〉長野高専Aチーム「信州ずくだせランド」(シンシュウズクダセランド)
  • 〈推薦〉小山高専Bチーム「ドラム犬マッハ号」(ドラムケンマッハゴウ)

関東甲信越地区大会 感想

出場チームの皆さん、おつかれさまでした!
そして全国大会出場決定4チームの皆さん、おめでとうございます!

優勝は安定した連続射出で毎試合得点を重ねてきた、群馬高専Aチームでしたね
両腕を高く掲げるように大きく持ち上がる射出機構とそこから繰り出される連続射出、大迫力のロボットでした!
ロボットだけでなく、決勝戦で東京が仕掛けてきた駆け引きにも臨機応変に対応した落ち着きぶりも勝因のひとつだと思います。
いやー、大きいロボットがガシャガシャ動くの、ロマンありますよね!かっこいい!

東京高専Bチームも、決勝では惜しくも得点できませんでしたが大健闘!
試合中に射出がうまくいかなくなるなんて相当焦ると思うのですが、試合中に復帰しただけでなく、さらに相手の滑走路の飛行機を落としつつ得点する戦略に即座に切り替えたのは、事前の細かい調整と練習、シミュレーションの積み重ねの結果だと思います!

長野高専Aチームは、装飾イメージから射出機構考えたのか、射出機構ありきで装飾を仕上げたのか、とにかく夢があってかわいいロボットでした!
そのかわいさのみならず、サイドスローから繰り出される紙飛行機が同じ場所に正確に飛ぶのも衝撃でした。素人が見ると「こんなんあっちゃこっちゃにすっ飛んでっちゃいそう」と思うもので…。
「ずくだせ」というワードチョイスもセンスあって良き。

小山高専Bチームは、こちらもかわいいロボット!
筆者はおばちゃんなので、マッハGoGoGoとチキチキマシーン猛レースのケンケンを思い出しました(さすがにリアルタイムで見た世代ではないけども…)(もっと最新でイケてるアニメとかからモチーフ持ってきてたらごめんね…)(マッハGoGoGoもチキチキマシーンもイケてるけど…)。
装飾だけでなく、安定して同じ方向に飛ぶ紙飛行機の選別へのこだわりも試合を見ていて感じました。

そんなこんなで、20チームあるとロボットも戦略も様々でおもしろかったですね!

関東甲信越地区大会は、第3週目に実施ということもあり紙飛行機を飛ばすだけでなく、「戦略」も考慮し始めたチームがいくつか出てきたのも興味深かったです。
また解説の小山高専OBの和田さんの語り口も、良きアニキといった感じで優しく温かくとても勉強になりました。
やっぱり、実際に出場した方にしかわからない緊張感や醍醐味ってありますよね…!

全国大会出場が決まった4チームの皆さん、国技館での試合も楽しみにしています!