全国高等専門学校連合会とNHKが主催する「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」のこと。
本記事は、Youtubeでの動画配信により作成しています。
2024年の競技課題
『ロボたちの帰還』
開催概要
日時:2024年10月20日(日)
場所:鶴岡市藤島体育館
担当校:鶴岡工業高等専門学校
審査員:
山形大学大学院理工学研究科 教授 妻木勇一氏
山形県工業技術センター 所長 境修氏
NHK山形放送局 局長 森徹氏
競技ルール
公式配信動画の 47:30頃 から実際のフィールドを使ってのルール説明があります。
詳細については以下の資料をご確認ください。
最新ルールブック・FAQ
以下に文字ベースでも基本的なルールを記述します。
フィールド
競技フィールドは長方形でA,B,Cの3つのエリアに分かれており、以下のようになっています。
A:スタートゾーン含む。
B:ロボットの接地不可、上空への侵入は可。(AとCに挟まれたこのエリアBを如何に飛び越えるかが今回のポイントの1つ)
C:オブジェクトゾーン、円形の着地スポット含む。
ロボット
各チームはロボットを2種類(ロボット1、ロボット2)用意します。
各ロボットの役割は、
ロボット1:エリアAを自由に移動できる。ロボット1はエリアAから、ロボット1自身の動力によってロボット2をエリアCに飛ばす。
ロボット2:ロボット1から射出後、エリアCに着地する。ロボット2はエリアCに着地後、オブジェクトゾーンにあるオブジェクト(ボール、ボックス)を回収し、エリアBに接地することなくエリアAのロボット1にボールを届ける、もしくはロボット2自身とともにエリアAにボックスを持ち帰る。なおロボット2はエリアCで複数台活動可能だが、ロボット1が一度の射出で飛ばせるロボット2は1台のみ。
ミッション
以下の3つのミッションの達成を目指します。
着地:ロボット2がエリアBを飛び越えエリアCの着地スポットに着地する。
ボールの回収:ロボット2がエリアC内にあるボールを回収し、エリアAにいるロボット1に届ける。
ボックスを保持したロボット2の帰還:ロボット2がエリアC内にあるボックスを回収し、保持したままエリアAに帰還する。
得点
着地:エリアCにロボット2が着地した場所に応じて得点を獲得できる。ただし得点となるのは最初の着地のみ。(ロボット2を複数台飛ばしても、着地得点は最初の1台分のみ)着地スポットは円形となっており、円の中央から100点、40点、10点、着地スポット以外は1点となる。複数の得点圏に跨がって接地した場合は、得点の少ない方が採用される。
ボール:競技終了時にロボット1が持っている、またはチームがフィールド内に保管している*1ボールが得点となる。ロボット2から1への受け渡しの際、ボールがエリアBに接地すると得点は無効となる。1個につき10点。全部で7個。
ボックス:ボックスを保持した状態のロボット2がエリアA(上空含む)に完全に入った時点で得点となる。エリアCからAへの移動の際、ロボットおよびボックスがエリアBに接地した場合は得点は無効となる。1個につき60点。全部で3個。
勝敗
以下の順に勝敗を決定する
1)より早くすべてのミッションを完了、すなわち着地得点100点、ボール10点×7個、ボックス60点×3個の合計350点満点を達成したチームを勝利とする*2
2)競技終了時に得点の高いチームを勝利とする
3)両チームの得点が同点の場合は以下の順で勝敗を決定する。
a)より多くのボックスをエリアAに持ち帰ったチーム
b)より高い得点の着地スポットに着地したチーム
c)上記で決定できない場合は審査員判定とする
その他
ロボットがエリアBまたはフィールド外に接地した場合、相手フィールドの上空に侵入した場合、相手チームの競技進行を妨げた場合などは強制リトライとなる。
以上のルールをベースに、青ゾーンと赤ゾーンに分かれて対戦形式で試合を行います。競技時間は2分30秒です。
東北地区大会 出場校
- 八戸工業高等専門学校 (八戸)
- 一関工業高等専門学校 (一関)
- 仙台高等専門学校 名取キャンパス (仙台名取)
- 仙台高等専門学校 広瀬キャンパス (仙台広瀬)
- 秋田工業高等専門学校 (秋田)
- 鶴岡工業高等専門学校 (鶴岡)
- 福島工業高等専門学校 (福島)
※入場順、かっこ内は試合中の略称
各高専・各キャンパスからA,Bの2チームが出場、合計14チームで争います。
全国大会出場枠は3つです。(優勝1、推薦2)
試合結果
予選ラウンド
第1試合
Aグループ 仙台広瀬B VS 福島A 試合動画
ロボットについて:
仙台広瀬B シマエナガ大好きの2年生チーム。注目はロボット1のちょっと変わった射出機構。振り子の原理を使いロボット2はブランコから飛び出すようにエリアCへと発射される。
福島A 4体の神の名前をロボットに名付けた。ロボット1は玄武、正確な射出を狙う。ロボット2の白虎は確実に100点に着地、ロボット3の朱雀がボールを回収しエリアAに射出、ボックスを回収した青龍がエリアAへとジャンプして帰還する。
結果:10-100 福島Aの勝利
仙台広瀬B:着地10点
福島A:着地100点
Bグループ 八戸A VS 仙台広瀬A 試合動画
ロボットについて:
八戸A 会場を魅了しながら勝てるロボットを目指した。コンセプトはハイスピード。ロボット1はメカナムホイールを採用したことで射出位置までの素早い移動を可能にした。3Dプリンタの部品を使ったカラフルでかわいい機体にも注目。
仙台広瀬A リーダーは去年東北大会で優勝、全国大会では最後の数秒で逆転され10点差で負けるという悔しい思いを抱えている。プロジェクト名のとおりロボットが飛ぶところを見てほしい。
結果:0-40 仙台広瀬Aの勝利
八戸A:−
仙台広瀬A:着地40点
Cグループ 仙台名取A VS 秋田A 試合動画
ロボットについて:
仙台名取A ロボット1は定荷重バネを使用して素早く確実な射出を目指す。注目はロボット2についたダグテッドファン。ファンを回しながら近づくだけでボールを回収できるように構造に工夫を重ねた。
秋田A ロボット1は定荷重バネを利用し、ガイドとなるレールを使用することで確実性のある射出を狙う。ボックスを回収するのは真空パッドを利用したロボット2。鳥のように軽快でしなやかな試合運びに注目してほしい。
結果:0-10 秋田Aの勝利
仙台名取A:−
秋田A:着地10点
Dグループ 秋田B VS 仙台名取B 試合動画
ロボットについて:
秋田B ロボット2は足回りのギアを3Dプリンタで作り、軽量かつ高速な動きを追求した。複数のロボット同士を連携させて点数を勝ち取ることが目標
仙台名取B 定荷重バネを2つ使った強い力の射出機構がアピールポイント。エリアCからエリアAに帰還するためにロボット2にはハシゴロボットを用意した。狙うはミッションコンプリート。
結果:10-0 仙台名取Bの勝利
秋田B:着地10点
仙台名取B:−
第2試合
Aグループ 鶴岡A VS 八戸B 試合動画
ロボットについて:
鶴岡A 去年に続いての全国大会出場を目指す。勝利への秘訣は「帰還への架け橋」。射出されたロボット2が着地の衝撃を使って展開して、ボールやボックスを回収する。さらにエリアCからAに橋をかけ、橋を通って帰還する。
八戸B 目指したのはとにかくシンプルな機構。各パーツは3Dプリンタを使って軽量化した。
結果:10-0 鶴岡Aの勝利
鶴岡A:着地10点
八戸B:−
Bグループ 一関B VS 鶴岡B 試合動画
ロボットについて:
一関B アイデアの元となったのは、「空飛ぶ団子」とも言われる地元の名物の団子。川の向こうにある団子屋さんからロープを滑降して届けられる様子にヒントにした。エリアCからAへ竿を展開して綱渡りのようにボールを帰還させる。
鶴岡B 今回のかっとび君はエリアAからCへ大ジャンプする。小型化、軽量化、スピードアップを追求したかっとび君の躍動に注目。
結果:0-0(審査員判定0−3) 鶴岡Bの勝利
一関B:−
鶴岡B:−
Cグループ 秋田A VS 一関A 試合動画
ロボットについて:
一関A それぞれのロボットにも毛にちなんだ名前がついている。ロボット1はモミアゲ、ロボット2は口ひげ、あごひげ。ボールとボックスの回収を別々のロボットで行うことでスムーズな試合を目指す。
結果:1-10 一関Aの勝利
秋田A:着地1点
一関A:着地10点
Dグループ 仙台名取B VS 福島B 試合動画
ロボットについて:
福島B モチーフにしたのは戦艦。それぞれ機能が異なるロボットたちが正確な射出性能を持っている。ロボット1には射出機能が3つも搭載されていて、ロボット2が次々と打ち出される。最速での満点を取るのが目標。
結果:0-40 福島Bの勝利
仙台名取B:−
福島B:着地40点
第3試合
Aグループ 仙台広瀬B VS 八戸B 試合動画
結果:0-0(審査員判定3−0) 仙台広瀬Bの勝利
仙台広瀬B:−
八戸B:−
Bグループ 八戸A VS 一関B 試合動画
結果:0-0(審査員判定2−1) 八戸Aの勝利
八戸A:−
一関B:−
Cグループ 一関A VS 仙台名取A 試合動画
結果:1-0 一関Aの勝利
一関A:着地1点
仙台名取A:−
Dグループ 福島B VS 秋田B 試合動画
結果:10-1 福島Bの勝利
福島B:着地10点
秋田B:着地1点
第4試合
Aグループ 福島A VS 鶴岡A 試合動画
結果:40-0 福島Aの勝利
福島A:着地40点
鶴岡B:−
Bグループ 仙台広瀬A VS 鶴岡B 試合動画
結果:100-0 仙台広瀬Aの勝利
仙台広瀬A:着地100点
鶴岡B:−
決勝トーナメント
準決勝
福島A VS 一関A 試合動画
結果:10-10(審査員判定0−3) 一関Aの勝利
福島A:着地10点
一関A:着地10点
福島B VS 仙台広瀬A 試合動画
結果:40-40(審査員判定0−3) 仙台広瀬Aの勝利
福島B:着地40点
仙台広瀬A:着地40点
エキシビション
仙台広瀬B VS 秋田B エキシビションマッチ動画
決勝
一関A VS 仙台広瀬A 試合動画
結果:60-40 一関Aの勝利
一関A:着地40点、ボール20点
仙台広瀬A:着地40点
最終結果・各賞
優勝 一関工業高等学校 Aチーム
準優勝 仙台高等専門学校 広瀬キャンパス Aチーム
アイデア賞 福島工業高等専門学校 Aチーム
技術賞 仙台高等専門学校 広瀬キャンパス Bチーム
デザイン賞 八戸工業高等専門学校 Aチーム
特別賞
八戸工業高等専門学校 Aチーム
仙台高等専門学校 広瀬キャンパス Bチーム
福島工業高等専門学校 Aチーム
秋田工業高等専門学校 Bチーム
鶴岡工業高等専門学校 Bチーム
仙台高等専門学校 名取キャンパス Bチーム
一関工業高等学校 Bチーム
鶴岡工業高等専門学校 Aチーム
全国大会出場校
[優勝]一関工業高等学校 Aチーム「毳毳」
[推薦]福島工業高等専門学校 Aチーム「四神獣」
[推薦]鶴岡工業高等専門学校 Bチーム「新・かっとび君 super」